スタッフブログ
夏は湿度も高くなり、
室内を快適に保つのも一苦労ですね。
日本には春夏秋冬と季節の移り変わりがあるため、 冷房・暖房・除湿・加湿と、 快適な空気環境に整えるのはとても大変です。
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そんな私たちの生活の中では、エアコンは
欠かせないものとなっています。
しかし、年中使用するエアコンは、
どうしても環境に大きな負荷をかけることとなります。
また光熱費もかかり家計への負担も大きいものです。
そこで今回は、できるだけ効率よく、 しかも快適な空調ができるポイントを お伝えします。
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◆空調設備は大きく2タイプ
まず、空調計画を考える際に
「どのような計画が可能か?」を
把握しておきたいと思います。
空調の計画には、大きく以下の2タイプがあります。
- 個別冷暖房タイプ
個々の部屋ごとに空調設備を設置していく、
一般的なタイプといえます。
室外機と室内機で構成され、
その間がパイプでつながれています。
代表的なものとしては
「壁掛け式のエアコン」がこれに該当します。
この他に、
天井や壁に埋め込むビルトイン型や、
床に置くタイプもあります。
このタイプは、
個々の部屋に応じて必要な機能を持った機器を
選定できます。
ビルトイン以外は取り替えなども
比較的容易にできます。
しかし、個々に室外機が必要なため、
家の周りに台数分の室外機置き場が必要となり、
外観を重視する方は気になるかもしれません。
室外機の設置スペースがない場合は、
ひとつの室外機で複数の部屋を空調する
「マルチタイプ」や、
室外機と室内機が一体化していて窓に付ける
「ウインドタイプ」もあるので、
状況に応じて選ぶことが可能です。
○セントラル冷暖房タイプ
基本構成は1台の室外機と室内機で集中して
空気調整を行い、
その空気をダクトで各部屋に送るタイプです。
家中が一定の温度に維持されるので、
空気環境としてはとても快適といえます。
最近の高気密・高断熱住宅では
24時間換気と空調を連動させた
『空調一体換気システム』などもあります。
室外機・室内機が1台のため、
メンテナンスは楽になりますが、
個別冷暖房タイプに比べると初期費用が高くなります。
また、新築時に計画が必須となるため、 戸建の注文住宅でないと検討できないと思います。
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- どちらのタイプにるのか
セントラルタイプにする場合は、
設備設計をきちんとしてもらうので
大きな心配はないと思います。
個別タイプにする場合も
「完成してからでいいから」とか
「引っ越した後でいいから」と
後回しにするのはおススメしません。
しっかり計画を練って、
効率の良い空調計画にしていきましょう。
◆空調機器は設置場所がポイント
効率よく快適な空調計画にするためのポイントとして
『空調機器(エアコン)の設置場所』があげられます。
室内機の設置場所によっては、 効率が悪かったり不快に感じることがあったりします。
そのポイントについてお伝えします。
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- 室内機の注意点
空気の吹き出しを考慮して、
できるだけ効率が良く快適な位置を見極めましょう。
1)部屋の短辺につける
エアコンは、室内機からでる冷風・温風により、
室内の空気温度が調整されます。
できるだけエアコンの風が、
部屋の隅々まで行き渡るようにすることが
効率アップとなります。
長方形の部屋の場合は、
長辺ではなく短辺に室内機を取り付け、
長い方へ向けて空気が吹き出すようにしましょう。
正方形に近い場合は部屋の中心につけ、
風を両側にスウィングさせるのも効果的です。
2)窓のそばから冷やす・温める
熱さ・寒さは窓から浸入します。
したがって、窓の近くの空気から
冷やす・温めるようにすれば
効率よく空調ができます。
できるだけ窓に
エアコンの風があたる位置を選んで設置しましょう。
3)風(冷風・温風共)を人に直接あてない
ソファやベッドの頭上など、
人に直接風が当たると、
一見効率が良いようにも感じますが、
長時間風があたるとやはり不快なものです。
また、体調悪化・健康障害の原因になりますので、
特に寝室などは気をつけましょう。
◆室外機の注意点
室外機の設置場所によっても、
空調の効率に差がでます。
1)日陰に置く
夏場、室外機は直射日光や地面からの照り返しに
さらされると、冷却機能が低下します。
室外機は日陰に設置するか、
日陰で無い場合は、
すだれや日除けなどて陰をつくると有効です。
2)風通しの良い場所に置く
三方を壁に囲まれた場所や塀と壁の隙間など、
狭い場所に設置すると、
室外機がいったん排気した熱風を、
また吸い込んでしまい効率が落ちることがあります。
できるだけ風通しを良くし、
室外機の排気がきちんと流れるようにしましょう。
以上のポイントを踏まえて、
設置場所の計画を立てられると良いです。
そして、まだまだ効率を良くするポイントはあります。
◆選ぶポイントは省エネ度&適切な容量
機種選びの段階でも、
注意しなくてはいけないポイントは数々あります。
それにより、快適・効率は大きく変わってきます。
省エネ度や適切な容量を選ぶための
チェック項目をご紹介します。
- 省エネ度チェック
まずは、やはり省エネです。
エアコンの消費電力は大きいので、
少しでも省エネタイプのものを選びたいものです。
省エネについては指針となる数値がありますので、
これらの数値を参考すると良いでしょう。
1)エネルギー消費効率
エアコンを購入する際に、
そのエアコンの能力が高いか低いかを知る
目安となる【APF】という評価基準を参考にしましょう。
APFは、
エアコンの能力(※2.8kW/3.6kW/4.0kWなど)別に
決めらている
『1年間、冷房・暖房するのに必要となる
能力の総合計(kWh)』と
『その機種が1年間で実際に消費する
電力量(kWh)の総合計』の比で表します。
この数字が大きいほど、
効率が良く省エネタイプのエアコンといえます。
2)省エネ基準達成率
省エネ法で定められている基準値(目標値)に
対する達成率を「%」で表しています。
数値が大きいほど省エネの機種といえます。
エアコンには、省エネ性能の情報を、
統一したマークでカタログなどに表示してあります。
このラベルには、上記のエネルギー消費効率と、
省エネ基準達成率が掲載されていますので、
チェックするようにしましょう。
- エアコン容量を決めるチェック項目
エアコンの容量を決定する際の
項目をピックアップします。
- 部屋の広さ
- 建物のタイプ(戸建or集合)
- 部屋の向き(東・西・南・北)
- 窓の大きさ
- 上階の様子(屋根or部屋)
- 建物の断熱度(高断熱・中断熱・低断熱)
などがあげられます。
これらの状況を踏まえて、
部屋の環境に適したものを選ぶことがベストです。
あまり使わない部屋だからと
小さめのものを選んだりすると、
結果的に全然空調が効かないことになりかねません。
質問にチェックしていくだけで、
適した容量のエアコンを計算してくれる
インターネットサイトもありますので、
参考にしてみてください。
◆まとめ
いかがでしたか?
いくつかのポイントを注意していくことで、
効率よく快適な空調計画が実現でき、
その結果、環境に対する負荷も変わってくるものです。
新築の方も、エアコンだけを買う方も、 できる範囲で環境に良いものを 選んでいければいいですね。
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