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ランドリースペースを活用しよう!!

代表取締役 永田 勝健 自己紹介へ

 

 

洗濯機が進化してスイッチ一つで洗濯から脱水までノータッチで

行えるようになったことで、次の目標は洗濯物の乾燥の自動化になりました。

 

電気、またはガスを利用した衣類乾燥機は80年代に登場し、

洗濯機の上に据え付ける架台とともに広く普及しましたが、

物干しにとって代わることはありませんでした。

 

また最新のドラム式洗濯機は洗濯~乾燥までの全自動を実現しましたが、

乾燥容量が洗濯に比べ少ないことや、機械乾燥では、

しわになりやすい衣類が多いことから、家族の洗濯ものをまとめて

全自動で処理できるようにはならず、逆に洗濯物の仕分けを

増やす結果になったことも否めません。

 

浴室に乾燥暖房機を付けることで物干し場所として使う、というアイデアも

1990年以降床暖房の普及とともに採用が進み、設備されている家も増えてきました。

 

梅雨時期の物干しとしてはよく活躍しているようですが、

乾燥のガス代がかかることの抵抗感もあり、

メインのランドリースペース(物干しスペース)として

使っている家庭は多くありません。

 

入浴が終わらないと干せないため、夜洗濯では使用時間が

かぶってしまうことが多く、朝洗濯で夕方までに乾かすのがコツのようです。

 

結果として、夜洗濯に対応したランドリースペース

(物干しスペース)の重要性が増してきました。

 

夜の物干し場所の代表例は、屋外とLDが、

乾燥機付の浴室を上回っています。

 

夜間に外に干すのは驚かれる方が居るかもしれませんが、

室内の湿気やにおいを嫌うこととともに、朝日や風に当たるので

結局は室内より早く乾く、という声が多いようです。

 

これらの条件をうまく満たすことがランドリースペース

(室内干しスペース)となります。

 


 

◆ランドリースペースの考え方

 

ランドリースペース(室内干しスペース)

の考え方は大きく分けて次の2つがあります。

 

①洗濯機の近く

 洗濯されたものを最小限の移動で干してしまおうという考え方です。

 陰干しの衣類や下着などで外に干さないものに向きます。

 

洗面所の洗濯機回りは、スペースが限られるため

小さいものやピンチハンガーで干していることが多いようです。

 

洗濯機の近くにベランダが取れる場合はそこを専用のランドリースペース

(物干しスペース)とするアイデアもあります。

 

邪魔にならないよう頻繁に使う洗面台への動線上を外すことも忘れがちなポイントの一つです。

 

 

②日当たり、風通しのいい場所

 

物干しスペースであるベランダに通じる窓のすぐ内側を

室内干しのスペースとするのも基本的なランドリースペースです。

 

雨のかかる心配のない室内でありながら、自然の日差しで乾かせるよう、

窓にできるだけ寄せてつくります。

 

湿気がこもりやすいので、風通しがいいことも重要ですが、

留守時は防犯上2階といえども窓を開けておくわけにはいきませんし、

冬は窓を開けられないので、エアコンの利用も考えましょう。

 

エアコンは、窓の前にまず温風を当てて

窓面からの冷気の下降(コールドドラフト)を

抑えるのが暖房効率を高める基本のポイントなので、

窓の前に洗濯物を干せば、自然とエアコンの風が当たる室内物干し場となります。

 

このようなランドリースペースをうまくつくると、

積極的に室内干しができるようになります。

 

雨のとき、降りそうなときに室内に干す、という理由が最も多いのですが、

花粉などの最近の事情も関係し、ケースバイケースで

使い分けている様子がよくわかります。

 

 

2階に日当たりのいい予備室がある場合、

そこが結果的に室内干しのための

部屋になっているケースはよく見かけます。

 

しかし、いつでも干せて、邪魔にならない室内スペースがあるお宅は、まだ少ないと思います。

 

昼に干す場所の多くは、屋外は当然として、

室内ではリビング・ダイニングや浴室が主に使われています。

 

浴室利用が専業主婦に多いのは、朝洗濯で昼間干しておくのに向くからだと思います。

 

室内に干す理由は天候、花粉、防犯など多様化しているほか、

ランドリースペース(室内干しスペース)を作ったら

屋外に干す必要を感じない、という積極室内干し派も現れてきています。

 

これから家づくりをする方は、今までの間取りにはなかった要素ですが

考えてみてもいいのではと思います。

 

 

◆干した後たたむ場所が合理化のカギ

 

専用の室内のランドリースペース(干しスペース)をつくると、

いつでも物干しが出来るようになりますが、

裏を返せばいつまででも干してある、ということになりかねません。

 

外干しの場合は、夜になったら取り込む、

という習慣があるのですが、室内干しの場合は、

いつ取り込む、という縛りがないので、

次の洗濯物を干すときまで干し続けてしまいがちです。

 

干したあとは、たたむ、しまう、といった家事が必然的に発生するのです。

 

現状この工程を自動化した家電製品はなく、

ある意味昔から合理化されずに残っている家事なので、

相対的には家事の中で比重が増加しています。

 

家の中で、洗う→干す→たたむ→しまう、

の4工程をどこで行うのかをもう一度整理して考えてみましょう。

 

この間に頻繁に階段を上り下りするような計画はよいとはいえません。

 

「干す」ベランダと「しまう」収納のある個室が

共に二階になる場合が多いので、

ポイントはその間の工程である

「たたむ」をいかに2階でするかにあります。

 

ランドリースペース(室内干しスペース)を

この「たたむ」スペースとして有効に働かせることが

合理化のカギになります。

 

そして「しまう」機能まで持たせてしまうアイデアもあります。

 

活気的なのは、着替える(洗濯物が出る、新しい衣類を着る)

ところから、干す、たたむ、しまうの

各機能を室内物干しスペースに持たせてしまうことです。

 

そしてこの空間に洗濯機置き場を造れば、洗うが加わり、

すべてがこの部屋でできてしまうことになります。

 

家族全員の衣類を収納するとなると、日当たりのよい南側に

大きな収納スペースが取れないことも多いでしょうが、

ルームウエアなど日常の限定的な衣類だけでも

ランドリースペースに置くことで、大幅な合理化が図れるのでは思います。

 

それでは、また!!

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